あなたに学歴が必要な理由

 学歴なんて関係ないという人がいる。これは医者の中にもいて、どこを卒業しても医者になれるし学べることはほぼ同じだから学歴など関係ない、らしい。

 だが、学べることが均質だからこそ学歴というものは輝くのである。どこを卒業しても学びとれるものが同じなら経歴のネームバリューは他の人間との純然たる違いになってしまう。同じことを学んできた慶應ボーイ帝京平成大の人間のどちらを取るかと言われた時、ほぼ前者である。寧ろ、学べることが違って初めて、学歴は意味を失う。

 ネームは人を表さない、社会は実力を見ている、という。たしかに前澤社長は高卒でZOZOを立ち上げて億万長者になっている。だがそれは彼に先見の明や実力があったからであって一般人に基本的にそんなものはない。仕事をする上で、かなり特殊な立場にいない限りこの国には一億人も人間がいるわけだから、その仕事に対応する能力を持つ人間なんかそこら中で探してこれるわけである。もちろん学歴が高い人間も世の中に五万といるわけであるが、ここで言いたいことは要は実力があることも学歴が高い事もそんなに違いがないということである。

 この世に産み落とされた人間は確かに分子レベルで固有の存在で特別である。但し、ある課題に対する対応力というのは比べることができる数値的な指標になり得る。だから他人にとって自分が特別など臓器移植でもない限り鼻からあり得ないことなのである。

 

元受験サロン出身の たかたか。