しっくりこない本と時間

 本というものはなかなか意識しないと読まないのが怠け者の常である。よしこれを読もうとなった後、読まないうちに書店に行き本を買う。こうして読む予定の本が溜まってしまうのだが、溜まっている間に部活やら試験やらがあり、なんやかんや忙しくて読んでいない。読むとなるとよくわからない医学書だのレジュメだの、となる。つまらない世の中である。

 何にでも世の中にはしっくりくるものこないものとあるようで、例えばアメリカの大統領っぽいと言えばバイデンよりトランプな感じがするし、京都の大学といえば自由な校風を主張する大学が多いわけである。さてそういうわけで本学の学長はしっくりこない、なんて話をして呼び出しをくらうのはごめんなのでしない。とにかく人間は何となく感覚が合うことをしっくりくると言い、逆の時はしっくりこないと言うわけである。こないことに特に論理もない。

 元々あまりしっくりくる小説が少ない、と言うのが悩みの種である。別に、諸君の読む小説が下らない、とか言いたいのではなく、ただなんとなく読んでいないが、ここ一年でたまたま手に取り感動したのは東野圭吾の手紙という小説であった。主人公の兄が犯罪を犯し、主人公自身がその負い目により社会生活を営むのに苦労する、と言った話である。小説自体がかなり自分の思想と近いものがあったため読みやすかった。ネタバレは避けるけれども諸君ももし面白い小説を知っていたらコメント等で教えて欲しい。

 さてオフの日の理想といえばどこかのカフェで優雅に純文学なんかを読みながら紅茶でも飲むのが理想だが現実はきったない部屋のベッドでYouTubeが習慣付いてしまっている。しっくりこないより前にまずはここから改善したい。

 

小説では泣かないタイプの たかたか。