こちら演劇脚本選定中!

 ここに来て最近の悩みはなかなか脚本が決まらない事である。あまりブログでは言っていなかったが演劇部で演出を担当しているので、舞台をするならば、この脚本というやつを選ばなくてはならない。

 これがしっくりくるものを見つけるのがすごく難しい。話の内容が気に入らないものもあれば、長すぎたり短すぎたり、必要な人数が多すぎたりあるいは少なすぎたり、一つ脚本選んで来るだけで大変である。去年は丸ごと休みだったのでそのブランクがどうなっているかという心配もある。

 演劇というのは抽象芸術である。とはいえ抽象芸術になってからの演劇の歴史というのは浅い。映画のような映像媒体が登場したのはここ百年ほどの話なのでそれ以前にそんなものは無かったわけである。ストーリーを視覚的に追える唯一の手段であった。その意味で演劇は抽象芸術ではない。

 脚本というのも様々で示唆に富んだものからわかりやすいものまで様々にある。基本的には二つのタイプに分類されて、一つは、ある特定の人間関係にフォーカスして書かれたもの、もう一つは二つ以上の人間関係が絡む事で物語を重層化させたものである。後者は場面転換が多く、長い演劇になる。

 となると美術なんかも後者はかなり凝った感じにしなくてはならないし場面が増えれば照明の切り替えが増えて、音楽もその分増える。

 読み込みながらそんな事を考えているとあまり話が入ってこないからこういうのは追い立てられないうちに読むのが良いのだが、締め切りが遠ければなかなか腰を浮かせないのが人間というものであろうか。

 

いつのまにか三年目の たかたか。