インスタントラーメン

 全く将棋というゲームは実に難しく、おもむろにやったところあっさりオンライン対戦で完敗した。世の中、いきなり勝てるほど甘くはないと改めて実感するばかりである。

 すぐに結果が出ないというのは実に当たり前のことであるがこれがなかなか理解されにくいらしい。塾に入ればすぐに成績が伸びなければならず、医者にかかればすぐに病気が判明し、解決の道筋が立つ必要があり、マックに入れば直ちにスマイルとチーズバーガーが出てくる必要がある。

 だがこの中ですぐに達成されるものというのはせいぜいマックの店内で行われる一連の様式だけであって結果というものはそんな直ちに出るものではない。ところでマックというと中にはパソコンと勘違いする人もいるらしいので一応言っておくとマクドナルドのことである。

 胸に手を当てて考えて欲しいのだけれど何か結果が出るにはそれ相応の長い時間がかかるはずである。それこそカリキュラム改編なんかが吉と出るか凶と出るかなんていうのもそのくらいのスパンで見ないとどうしようもない。アベノミクスとかにしてもそうで、結局決まった方向に邁進していくしかないのである。まあだからこそ最初に進む方向を間違えるとあらぬ方向にどんどん進んでいくということもあり得る。

 戦前日本の海軍には漸減要撃という戦略があった。つまりはアメリカ海軍が日本近海に来るまでにできるだけ戦力を削り、ある程度削ったところで全力で決戦をして叩き潰すなんて戦略である。だがこの戦略はそもそも致命的な問題点がある。

 漸減作戦がうまく行けば勝つか負けるかの博打に当時のアメリカが乗るとは考えにくく、逆に漸減がうまくいかなければアメリカ優位の状態で要撃決戦が待っている。つまりこれは戦略の前提が最初からおかしいのである。

 果たして学部における厳しさとその後の成果が一致するかそれは誰にもわからない。京大にせよこの京都府医大にせよ思いつきで変えているようにも見えるが一度変態が始まればそう簡単に戻ることはできないしなおかつ結果をついて来させるのも即時的には難しい。もっと慎重に決めてもいいことはある場合もあるとは思われる。

 

ささやかに抗議する たかたか。