焼肉定食

 鶏口となるも牛後となるなかれということわざを知っているだろうか。大きな組織の金魚の糞になるくらいなら小さなところでも一国一城の主の方が良い、そんな意味合いがある。

 まあ自分はそう言う人間でも無くて文字通り牛後として人生を生きてきた。二十一年間組織に所属しているのかしていないのかわからない半魚人みたいな存在であったけれど、牛後とはそんなものである。牛の尻尾にいる人間というのもメリットは無いわけではない。勝手にブラブラしてもそれほど顧みられない。組織ってそんなもので当然、牛タンやハラミくらいの位置にいる人間ならバリバリ活躍できるメリットがあるし、そんな能力が無ければ尻尾にでもなってぶら下がりながら生きていけば良い。多分自分が次に就職するだろう医局もそんな場所である。強いて言うならぶら下がる尻尾がトカゲでは無いかどうかだけは確認が肝要である。他にも自己評価を間違えると自分はハラミだと思っていたのに実は尻尾だった、なんてこともある。

 なんだかことわざの本質と外れてしまうけれど結局鶏口でも牛後でも向いている方にいけば良いのだ。ただ自分が鶏口か牛後かくらいは正確に把握しておきたいなと思う。ついでに焼肉なら圧倒的に鶏口よりも牛後派である。

 

一番好きなのは牛タンの たかたか。