カテキョ、紅葉。

 土曜は普段は二十時からカテキョを入れている。というわけでブログをその日に更新しようとすると時間はギリギリになってしまう。人に教える作業というのは本当に骨が折れるもので、教えたつもりでも教えられていなかったり、間違った理解をされてしまうことが少なくなかったり、想像以上に大変である。指導力というものを身につけるのはそう簡単ではない。 

 しかし時は待ってくれないので部活という組織では、なんの指導力も無くても、後輩は、私後輩です。という顔で入ってきてしまうわけである。一応先輩という身分になるわけで良いところも見せたいけれど、何をすればいいのかは分からないから複雑な気持ちになり微妙な笑顔を返して見せるのが今の精一杯と言ったところである。

 入る人間がいるように出る人間もいて先輩が卒業する。たくさん喋ったけれど、喋った分だけ記憶は曖昧になるものでブログ用の思い出話となると中々思いつかないものである。記憶は随分気まぐれに物事を暗記してくれるから全く思い通りにはいかない。

 御所は紅葉を見るにはちょうど良い色づきである。季節はあっという間に過ぎて一年が過ぎ去ろうとしている。そういえば去年のこの時期は演劇部でちょうど公演が終わった頃であり、達成感からか紅葉というものをじっくり見た記憶もない。

 ただ本当に見ていなかったのかはやはり分からないのである。気まぐれなる記憶は紅葉のことなどいちいち頓着してくれない。見たかどうかなんて一年も経てば忘れている。ただし、この場合は忘れた方が毎年景色を楽しめるので、このくらいちょろい方がちょうど良いのかもしれない。だが確証は持てない。あいにくちょろくならずに一年間紅葉のことを覚えていた時の感想を覚えていないからである。勿論そんなことがあったかどうかすら覚えてはいないのであった。

 

夜更かしブログと たかたか。