勘違いしてるのかも

 入らない学校の入学金は払わないで良いようにして欲しい。と言う要望があるらしい。まあ確かに中学受験レベルの金額であればともかく大学受験だと数十万、中には数百万の入学金を取るところもあるわけでしかもそれが複数個必要になる場合もある。

 ただまあ大学も基本的には入試ビジネスくらいでしか黒字にできる場所が無いためなかなか譲れないラインだとも思われる。日本の受験産業を拡大したのは予備校では無くて、全国にキャンパスを拡大し、より多くの学生を受け入れてきた、中堅上位私立大と言われる層である。大学経営を良化させるにはよりたくさんの学生を抱え込む他ないが、その分キャンパス運営等で出費も嵩んでくる。

 日本は研究に対するお金の投資が小さいとか国からの助成が少ないとか、そんな声がある。つまりはまあ大学に投資される金額がそこまで大きくないと言うことでもある。けれどおそらく一般の人からすると結構ずれた観念なのかもしれないとか最近はそう感じる。

 大学に対して税金を投じたとしてもそれにより利益を得るのは大学に関係している社会で言えば比較的エリート層の人間である。世間の人間というのはそういう人間に対してそれほど興味は無いだろう。再分配がエリートに行われるシステムが大学という構造なのである。

 だから入学金ビジネスにせよ、それを強く訴えたところでそれが刺さる人というのは少ないだろうなと思う。大学に通わせるほとんどの家庭は何はともあれ入学金くらいならギリギリ払えてしまうし、そういう価格設定である。大学入学金を払えず、かつ大学に行きたい層というのがあまりに小さすぎるのだと思う。

 もちろんマイノリティを救うということに越したことはないけれど、言いたいのは自分がサイレントマジョリティだと思っていたらクラウドマイノリティだったなんて危険性が生じることがまあぼちぼちあるなということである。

 

大学たくさん受けた たかたか。