センター試験のおもいで

 今日はセンター試験である。というとおじさんなのかもしれない。ついに今日、平成日本の大学受験の方式を決定づけ、日本の教育界における大きな指針となってきた試験が改定され、第一回大学入試共通試験というのが行われる。

 とは言え共通試験を解く気には流石にならないからかつての思い出話でもできればと思う。

 思えば人生であれほど緊張した試験というのもなかった。一浪だから二回お世話になった試験だけれども、どちらもものすごく緊張していた。でも現役の時は舐めてたなぁと後から振り返って思う。自分なりに頑張ったつもりでもやりたくない教科から目を背け続けていたという事実は最後になって顕になった。

 一浪し予備校に入る時、自分の現役のセンターの得点を書くのだけれど、完全にふてくされていたので自分の得点開示の郵便すら居留守で受け取らなかったから、結局予備校では自己採点のまま点数を記入した。

 でも結局下手に良い点で予備校に行くよりずっと良かったと後になってからは思っている。浪人の夏休み前までは何としても点数を伸ばそうとか考えていたし苦手だった国語もちゃんと講義を傾聴しながらできた。浪人期は初めて講義のノートを取り、復習し、対策しと色んなことをした。一度もそんなことをしていなかったから新鮮な体験だった。

 浪人期で人と話す機会も増えた。自分はあまりにも高校のクラスで浮きすぎていてクラスTシャツすら買っていない。それをおかしいぞ、お前、と言ってくれる人間ができたのも浪人期だった。もう彼らとはたまにラインするくらいだけれどかけがえのない記憶である。

 共通試験は必ず見たことのない問題や忘れやすい問題から出てくる。後から見れば簡単なんていうのは当たり前で実際に会場で受ける試験だからこそ難しい。最後の最後で勘が冴えたり逆に外したりなんてドラマもある。だが受かっても落ちても最も大切なことは、結局次に生きる環境に適応し、幸せに生活していくことだと思う。

 

弟が大学受験の たかたか。